アメリカで就職を目指す方へ – ホッキョクグマ vs シャチ

アメリカ


今回は、私がアメリカ現地で就職活動をする中で得た気付き、コツについて書いてみたいと思います。

私自身かなりもがき苦しんだので、皆さんにTipsをシェアできればと思います。
少しでも参考になれば幸いです。

アメリカでの現地就職で超えるべき壁についてまとめた前回記事はこちら。
アメリカで就職を目指す方へ – 超えるべき3つの壁

あなたが見ているのは氷山の一角かもしれない

世の中のジョブ・オポチュニティを簡単にダイアグラム化してみました。
この図が示すように、我々がネットや就活ポータルサイトで目にしているオポチュニティは、海面より上、すなわち氷山の一角に過ぎません。

換言すると、世の中には見えていないジョブ・オポチュニティや新しい仕事が眠っている可能性があるということです。

この「見えていない部分」を狙うことが鍵となります。

アメリカ就職3つのコツ

以下3つのコツを挙げてみましたが、アメリカ現地就職のみならず日本での就職活動にも使える部分があると思います。

ネットワーキングをしよう

アメリカではネットワーキングが鍵を握ります。通常の応募フォームからレジュメやポートフォリオを出しても、正直採用側は見ていません。というか、多数の応募者の情報を全てくまなく見ている時間などありません。

一方、「〇〇さんの紹介なら」、「○○先生が評価しているのなら」といった入り口を確保できれば、勤めたいと考える企業や組織の人と対話することが容易になります。もちろん、個人として周囲の信頼を得、実際に推薦・紹介して貰えるだけの実績や能力があることが大前提ですが。

事実、私は日本、アメリカでお世話になった教授や知り合いの方にかなりお世話になりました。

インフォーマル・インタビューをしよう

色々な人と繋がったら、彼らにまた誰かを紹介してくれるよう依頼してみてください。
6次の隔たりという概念があるように、アクションを起こせば、意外と芋づる式にリーチしたい人に辿り着けるはずです。

そして、繋がった人たちに「業務内容に興味があり、少し話を聞いてみたいので5-10分程度時間を下さい」とメッセージを送ってみて下さい。アポイントを取り付けることに成功したら、話す機会を設けて下さい。インフォーマル・インタビューと呼ばれるものです。訪問やコーヒーチャットで実際に会って話すことが難しければ、電話で話してみて下さい。

このインフォーマル・インタビューの目的は名前を覚えてもらうということにあります。彼らから色々な情報をダウンロードすると共に、仕事に対する興味や熱意を伝えてください。

もちろん”氷山の見えていない部分”にアプローチしているので、簡単にオファーに直結するということはありません。しかし、将来「あ、そういえばAってのがいたな」と思い出し、向こうから連絡を貰える確率が高くなります。

楔を打つ。
種をまく。

地道ですが、こういった小さな努力の積み重ねが結果に結びつくものです
事実私もそうでしたので。

ホッキョクグマにも、シャチにもなろう

急に何を言い出すのと思われる方が多そうですが、とりあえず頭の中のアイデアを書いてみます。笑

私は、見えているジョブ・オポチュニティを中心に追いかける就職活動スタイルをホッキョクグマ型と呼んでいます。陸生のホッキョクグマは基本的には氷上で生活し、アザラシなどの獲物が息継ぎのために氷の割れ目から顔を覗かせる瞬間を狙って狩りを行います。これは、私たち人間の多くが、見えている部分、あるいは見えてきたものを中心に就職活動をする様と似ています

しかし、そんなホッキョクグマも時に陸地や海氷を求めて海中移動をします。泳ぎも得意なホッキョクグマですが、長距離にわたる海中移動は代謝に大きな負担をかけるリスクがある行動でもあるのです。
(彼らに海中移動を強いる原因の一つである地球温暖化、これは我々人間のせいでもあることを認識しておく必要があります。)

一方、見えていないジョブ・オポチュニティを中心に追いかけたり、新しい事業を創り出すタイプの人はシャチ型だと考えています

しなやかな骨格、速度、パワーや知性で他を圧倒し海のギャングとしての呼び名も高いシャチですが、彼らはチームワークで大きな獲物に挑んでいくことでも知られています。例えば、チームでミンスクジラなどの自身よりも大きな獲物に果敢にアタックします。これはネットワーキング等を駆使しながら、見えない、あるいはリーチの難しいジョブ・オポチュニティを追う就職活動に似ているような気がします。

また、そんな海の覇者シャチは餌不足、長期の空腹期間が続くと危険を冒して陸や氷上に突進して乗り上げ、狩りを行います。ホッキョクグマをも捕食することすらあると言われています。

ホッキョクグマとシャチの例が示すように、各々の性格、求めるものやライフスタイルに応じて就職活動のスタイルは変わってくるはずです。しかし、彼らに共通しているのは、時には自分のComfort Zoneを出てリスクを取るという点です

陸の上が心地いい人にとってはたまに海の中を試すこと
海の中が心地いい人にとってはたまに陸の上を試すこと

ホッキョクグマになるか、シャチになるかという単純な二択問題ではなく、時にはホッキョクグマ的に、時にはシャチ的に動くというハイブリッドスタイルが重要なのだと考えています。つまるところ、”Get out of your comfort zone”することが、就職活動でも大事になってくるのです。

まとめ

アメリカ現地就職活動のTips

ネットワーキングをしよう

インフォーマル・インタビューをしよう

ホッキョクグマ、シャチのハイブリッド型を目指そう

補足:米国都市計画協会のインタビュー

以前、米国都市計画協会(American Planning Association)からインタビューを受けました。私自身のアメリカでの都市計画・デザイン分野での就職活動についての内容が以下に纏められています。ご興味のある方はどうぞ。

A Guide to Using Your Planning Skills Abroad

アメリカのデザイン系大学院留学とその後のアメリカ現地就職に興味のある方のみならず、アメリカでの就職を検討している方にとってもご参考になればと思います。

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