オーバン蒸留所訪問 – 命の水、ウイスキー

エディンバラ大学


2月19日17:00、エディンバラを後にする。
グラスゴーを経由して三両編成の電車に揺られること5時間弱。
22時前に西ハイランドはアーガイル地方の港町オーバンに着いた。

(駅名表記はゲール語)

オーバンはゲール語で「小さい湾」を意味し、アイランズ地方への玄関口としても知られる。

電車を降りて腹ごしらえのために入ったFish&Chipsのお店でホテルの場所をきいたのだが、店長はゲール語しか話せないという。
てんで困った。そう思っているとChipsを買いにきた女の子がきつい訛でホテルまでの道を教えてくれた。

翌日20日はオーバンをぶらり。
真っ先に向かったのは、200年以上前からこの街でシングルモルトを造り続けてきたオーバン蒸留所。

海沿いの街で強い潮風に吹かれながら造られるスコッチウイスキーは、まさにスコッツの気質を反映しているかのよう。

そもそもウイスキーという言葉はかつてスコットランド民族であるケルト人が使用したゲール語の「uisge beatha」に由来、ラテン語で「命の水」を意味するそう。
今ではスコッチウイスキーはスコットランド、強いてはグレートブリテンの重要な輸出産品であり、まさに経済の「命の水」

7ポンドで参加した蒸留所内の1時間強の見学ツアーには、11年ものの樽出しテイスティング、14年もののシングル、そして蒸留所限定のグラスが含まれていてお釣りがくるくらい。

倉に並ぶ数多くのシェリー樽。
このなかで長い年月を過ごした「命の水」が綺麗な琥珀色へと変貌を遂げ、豊かな香りを身にまとって消費者の手に渡るのだと思うと色々と感慨深い思いになった。

せっかくだからと思って、この日の夜は老舗のパブをはしご。
2軒目のパブでは、腕に日本列島のタトゥーを入れたマスターがウイスキーとパブの歴史について色々と教えてくれた。
地元から集まってきてわいわいやっているスコッツマンたちと少し話して店を後にする。

ホテルに着くと、ギプス明けの久しぶりのお酒に酔ったのかすぐに深い眠りに落ちた。

(港町、オーバン。蒸留所の煙突がひと際目を引く)

口に含むとオレンジの香りが立ち、その後にハニーが続く甘美なシングルモルト。
酸味と甘みの追いかけっこを楽しむことができる。

渋みやスモーキーさは薄く、とても飲みやすいボトル。
この完成度で5,000円は非常にコスパが高い。
ウイスキー好きな方はもちろん、ウイスキー初心者の方にもおススメできる逸品。

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